香水やディフューザーを選ぶとき、必ずといっていいほどホワイトムスクという名前を見かけますよね。ですがホワイトムスクって一体何なのでしょうか?シトラスやサボンといった人気の香りの1つですが、実態は意外と謎に包まれています。なんでホワイトなの?ムスクってなに?そんな疑問を持っている方も少なくないはず!
この記事では、そんなちょっと気になるホワイトムスクの秘密を「みそ」と「そい」が教えてくれます!
ねぇそい!ホワイトムスクって知ってる?
もちろん!お風呂上がりみたいなとってもいい匂いだよね。
そうそう!ぼく大好きなんだ!
ちょっと気になったんだけど、ホワイトムスクの原材料って何?
へー!君にしてはいいところに目をつけたじゃない。
僕がホワイトムスクについてわかりやすく教えてあげるよ!
いやひどいな!!!!
…でもありがとう、お願いするよ
ムスクの原材料
ムスクというのは、和名で「麝香(ジャコウ)」といいます。麝香というのは、オスの「麝香鹿(ジャコウジカ)」の「香嚢(コウノウ)または 麝香腺(ジャコウセン)」から得られる赤いゼリー状の分泌物を乾燥させたものです。
これを理由に、ムスクは動物性香料と分類されています。
そのまま嗅ぐと動物的な匂いが強く、心地よい匂いとは言えません。ですが、少ない量をエタノールなどに溶解させて濾過すると、甘く官能的な香りになります。古くから香水として使用されてきました。
また、薄めず直接飲むことで、漢方や薬として使用されてきたという歴史もあります。
麝香鹿はチベット、ネパール、モンゴル、中国などに生息しているよ!
麝香を求めた乱獲で、今は絶滅危惧種に分類されているし、
ワシントン条約等によって商用目的での取引は禁止されているよ!
絶滅危惧種なのかぁ…
じゃあ、今僕たちが嗅いでいるムスクっていうのは超貴重品ってこと?
いやいや、ボクたちがよく嗅ぐ匂いは本来のムスクとは別物だよ。
麝香鹿の減少にともない、代わりに誕生したのが、人工的に生成される合成ムスクです。匂いはよく似ていますが、精油、エタノール、精製水を使用して作られているため、天然のムスクとは別物です。また、合成ムスクの構造はさまざまで、製造会社によって構造や製造方法は異なります。
中国では麝香鹿を飼育することで麝香を採取しています。しかしその採取量は非常に少なく、現在出回っているムスクはほとんどが合成ムスクとなっています。
ムスクとホワイトムスクの違いとは?
「ムスク」の原材料はわかったし、僕たちの周りにあるムスクは人工的な合成ムスクだってことはわかったよ。
でもさ、ボクが知りたいのは「ホワイトムスク」なんだけど?
まぁ待て、そんなに焦るな。
ここではムスクとホワイトムスクにどういう違いがあるのかを話すよ。
これまで「ムスク」の原材料を説明してきました。
では「ホワイトムスク」とはどういうものなのか。
説明した通り、現在出回っているムスクのほとんどは合成ムスクです。この合成ムスクを、天然ムスクと区別する意味で、「ホワイトムスク」と呼ばれるようになったのです。
要するに、天然はムスク、合成(人工)はホワイトムスク、ということです。
また、天然ムスクの匂いと合成ムスクの匂いはとても似ています。
へぇ、それだけの違いなんだ!
じゃあさ、何で「ホワイト」なの?
それにもちょっとした理由があるから説明するぞ。
ホワイトムスクの「ホワイト」って?
ホワイトムスクは、なぜ「ホワイト」なのか。
これにはホワイトムスクの香りとイメージに理由があります。
ホワイトムスクの香りは、以下のように例えられます。
- 石鹸のような香り
- お風呂上がりのような香り
- 清潔感漂う香り
- 肌触りの滑らかなタオルの香り
どうでしょうか。このイメージで思い浮かぶ色は「白」ではないでしょうか?
ホワイトムスクの「ホワイト」の理由は、香りのイメージが「WHITE(ホワイト)」「白」であることなのです。
おー!
ちょっと安直にも感じるけど、そういう理由なんだ!
たしかにホワイトムスクの匂いがすると、頭の中に白色が浮かぶよ!
君の頭の中はいつも真っ白じゃないか。
ちなみに、「ホワイトムスク」は、公式で決まった呼び方という訳でなく、「通称」だからね。
そうなのか!いい豆知識になったよ〜
…ちょっとまって、なんか酷いこと言わなかった!?
次はムスクに期待できる効能を教えるね!
あ、無視だ…
ムスクに期待できる効能
ムスクに期待できる効能を大きく以下の3つに分けて紹介します。
- 女性を惹きつける効果
- 女性ホルモンの分泌を促す効果
- 漢方としての効果(強心作用、興奮作用)
異性を惹きつける効果
男性や幼い女性に比べ、成熟した大人の女性の方がムスクの香りを感知しやすいようです。
ムスクの香りにより、女性は男性に対し、爽やかさを感じやすく、男性は女性に対し、ロマンティックさと落ち着きを感じます。
どちらも、異性に対して良い印象を与えていることがわかります。
女性ホルモンの分泌を促す効果
ムスクの香りを女性が継続して長期間使用すると、特定の体内ホルモンのバランスが整えられ、結果的に肌がきれいになるという発表があります。
漢方、医薬品としての効果(強心作用、興奮作用)
この効能が期待できるのは天然のムスクです。歴史的に、医薬目的でムスクが使用されてきました。
現在医薬用で使用されるムスクは、ストックされたとても貴重なものです。
以上3つの効能は期待できるとされているだけで、必ずと言い切れるものではないんだけどね。
ぼくもホワイトムスクの匂いはリラックスできるよ!
異性に香水をほめてもらったこともあるから、異性を惹きつける効能は信頼できそう!
リラックス状態は体に良い影響を与えてくれるから、肌が綺麗になったという研究結果も不思議ではないね。
以上の効能が誰にでも発揮されるわけではありません。
ムスクの種類と特徴
ムスク系の香りってホワイトムスクだけじゃないんだぞ。
合成香料なだけあって、たくさんの種類のムスクが開発されているんだ。
他の種類は知ってるかな?
⚪️⚪︎ムスクってたまに見るかも!
でもどんな種類があるのか詳しくは知らないなぁ
合成ムスクの基本はホワイトムスクですが、調香される中で様々なムスクが生まれました。以下のように多くの種類があり、どれも人気の高い匂いになっています。それぞれについて、簡単にみていきましょう。
- ホワイトムスク
- カシミアムスク
- レッドムスク
- パウダリームスク
- ウッディムスク
- クリスタルムスク
- ブラックベリームスク
- マンダリンムスク
ホワイトムスク
この記事で主に説明しているムスクです。先にも記載しましたが、以下のような香りです
- 石鹸のような香り
- お風呂上がりのような香り
- 清潔感漂う香り
- 肌触りの滑らかなタオルの香り
カシミアムスク
肌触りがふんわり滑らかな、高級素材のカシミアをイメージしてつくられた香りです。ホワイトムスクに比べて匂いの広がり方がほんのりフワッと広がります。優しい印象を与えたい時におすすめです。
レッドムスク
ムスクの中で、もっとも官能的と言われています。香りのイメージは、「スパイシー」「暖炉のような暖かみ」。就寝前のひと時に、この香りに包まれたいという人も少なくありません。男性にも人気な香りですが、少量でもパワーを発揮し、個性的な匂いなため、使用はある程度香水に慣れてからが良いでしょう。
パウダリームスク
ホワイトムスクにもパウダリーな甘さは感じられますが、その甘さを強く感じる匂いになっています。香りのイメージは「高級感」。大人の雰囲気を出したい時に使用できるムスクです。フレグランスシートなどのルームフレグランスとして用いられることも多く、かなり使い勝手が良い香りになっています。
ウッディムスク
香りのイメージは「森の木々を思わせる爽やかな香り」。ホワイトムスクと比べると甘さが控えめで、男性におすすめできる香りです。また、優しく落ち着いた香りとしても人気が高いです。
クリスタルムスク
はトップノートと呼ばれる「香水を付けてから15分程度までの香り」で香水の第一印象が決まります。クリスタルムスクは、このトップノートがさりげなく控えめに広がるムスクです。甘い香りで持続性があるため、多くのムスク系香水に使用されています。
ブラックベリームスク
ムスクの甘い香りとベリーの甘酸っぱい香りが掛け合わさったのがブラックベリームスクです。個性的な匂いで、気分転換におすすめです。
マンダリンムスク
ムスクの甘い香りと爽やかな柑橘の香りが掛け合わさったのがマンダリンムスクです。他にない香りで、気分転換にぴったりです。
ムスクの香り〜おすすめの使用法〜
パッと浮かぶのは香水だけど、他にはどういう使い方があるかな?
香水
常にムスクの香りを感じていたい方には、やっぱり香水がおすすめです。
甘い香りであるため、気温や季節により重くなり過ぎてしまうことがあるため、つける量に注意が必要です。下記に簡単な表を載せたので参考にしてください。
少量をこまめに | 春少量 | 夏通常量 | 秋少し多めに | 冬
アロマディフューザー
部屋の中でムスクの香りに包まれたい方にはディフューザーがおすすめです。ただ香水と同様に、部屋中が甘くなり過ぎてしまうこともあるので、室温や使用量に気をつけたいところです。
お香
10分だけ香りを楽しむ商品等も売っており、気分転換や、寝る前の楽しみとしておすすめです。お香のある部屋、という少しおしゃれさも出してくれますよ。
どれも使用量には注意しよう!
まとめ
- ムスクの原材料は麝香鹿(ジャコウジカ)から取れる麝香(ジャコウ)
- ホワイトムスクとは、合成ムスクのこと
- ホワイトムスクのホワイトは、香りのイメージから付いたとされる通称
- 期待できる効能は、「異性を惹きつける」「女性ホルモン分泌」
- 香水やアロマディフューザー、お香としての使用がおすすめ!
ムスクの奥も深いんだね〜
他の香料についても気になってきたよ
仕方ないな。
他の香料についても記事にするから待っててね。
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